論理療法

◆論理療法とは

 論理療法とは、アルバート・エリス(Albert Ellis)によって1955年頃に創始された心理療法であり、人間の行動と価値観、情緒作用の相互作用に着目した療法です。
 論理療法の考え方の根底には、人間は、ある考え方や価値観を取り入れ固定化されると、それがたとえ非合理・非論理的であっても、それに従って自縛的に行動すると考えています。つまり、クライエントの問題行動は、非合理・非論理的な考え方や価値観が作用しており、その作用によって情緒的に不安定な状態を引き起こすと考えています。
 そこで、論理療法では、その非合理・非論理的な考え方や価値観を変えることに挑みます。
 論理療法の基本的なモデルとして、ABC理論があります。AはActivating event(出来事)、BはBelief(信念、固定観念)、CはConsequence(結果)で、出来事→結果ではなく、その間に信念や固定観念による解釈があるとされ、特に不合理な考えによる解釈をイラショナル・ビリーフと呼び、それを打破することを目指します。
 例えば、「失敗してはならない」、「みんなに好かれなければならない」などといった信念や固定観念を持っていると、その通りにならなかった場合、悩みを引き起こすことになります。
 イラショナル・ビリーフは「ねばならない」、「であってほしい」という願望と事実を混同することから起こっています。論理療法では、このような混同を論理的に否定し、ラショナル・ビリーフ(合理的信条)へと変えていきます。
 前述の例にあてはめると、「失敗しないにこしたことはないが、人間である以上、失敗することもある。失敗から学べばよい」、「みんなから好かれることにこしたことはないが、みんなから好かれるということはありえない。ありのままの自分でいて、結果的に人から好かれるようになればよい」といった感じに、ラショナル・ビリーフに変えていきます。

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