心理学用語(さ行)

    • 罪業妄想 delusion of guilt  自分が道徳に反し、他人に迷惑をかける罪深い存在とする妄想。
    • サイコドラマ psychodrama  ヤコブ・モレノによって創始された演劇の枠組みと技法を用いた心理療法。クライエントの抱える問題について、演技すなわち行動を通じて理解を深め、解決を目指してゆく集団精神療法であり、演者(主役、補助自我)のみならず観客もまた重要な役割を果たす。
    • 催眠  hypnosis  暗示を受けやすい変性意識状態のひとつ。また、その状態(催眠状態)、およびその状態に導く技術 (催眠法) を指す。
    • 作業検査法 performance test method  言語的な回答を求めないで、被験者に一連の決められた作業を行わせ、その結果や経過からパーソナリティを理解しようとするパーソナリティ検査。
    • ジェンダー gender  生物学的性差であるセックスに対比して、社会・文化的な性差。すなわち、人間が社会化されていく過程で、意識的、無意識的に身につけていく「男らしさ」「女らしさ」の観念のこと。
    • 自我障害 disturbance of the self  自分と外界との境が障害される。統合失調症などでみられる。
    • 自己愛性人格障害 narcissistic personality disorder  ありのままの自分を愛せず、自分は優越的で素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込む人格障害。DSM-IVでは、誇大な感覚、限りない空想、特別感、過剰な賞賛の渇求、特権意識、対人関係における相手の不当利用、共感の欠如、嫉妬、傲慢な態度のうち5つ以上が当てはまることで示されるとされている。
    • 自己効力感 self-efficacy  アルバート・バンデューラが提唱した概念で、ある結果に必要な行動をうまく実行できるという信念。
    • 自己奉仕バイアス self-serving bias  成功を当人の内面的または個人的要因に帰属させ、失敗を制御不能な状況的要因に帰属させること。
    • 失見当識 disorientation  見当識とは、時間、場所、人物や周囲の状況を正しく認識することをいい、これが障害された状態。
    • 質問紙法 questionnaire method  被験者の心理状態や自らの属性、行動などについて、質問紙に沿って記述させる方法。
    • 自発的回復 spontaneous recovery  条件付けられた反応を消去しているときに、しばらく休止期間をおいた後で、ふたたび条件刺激をあたえると、消去されたはずの条件反応が回復してあらわれること。
    • 自閉性障害 autistic disorder  社会性や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する発達障害の一種。先天性の脳機能障害、認知障害。3歳位までに症状があらわれる。
    • 集合的無意識 collective unconscious  ユングが提唱した分析心理学における中心概念であり、人間の無意識の深層に存在する、個人の経験を越えた先天的な構造領域。普遍的無意識ともいう。
    • 順向抑制 proactive inhibition  ある記憶がそれ以前の記憶によって妨げられること。
    • 昇華 sublimation  防衛機制の1つ。社会的に実現不可能な目標・葛藤や満たすことができない欲求から、別のより高度で社会に認められる目標に目を向け、その実現によって自己実現を図ろうとすること。
    • 消去 extinction  強化されないため条件づけられた反応が弱まること。
    • 初頭効果 primacy effect  最初に与えられた情報が後の情報に影響を及ぼすこと。
    • 神経症 psychoneurosis  精神医学用語で、主に統合失調症や躁うつ病などよりも軽症であり、病因が器質的なものによらない精神疾患のことをいう。軽度のパニック障害や強迫性障害などがこれにあたる。
    • 心身症 psychosomatic disease;PSD  1991年の日本心身医学会による定義は、「身体疾患のなかで、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する」とされている。
    • 心的外傷後ストレス障害 post traumatic stress disorder 略称PTSD  心に加えられた衝撃的な傷が元となり、後になって様々なストレス障害を引き起こす疾患のこと。
    • 心理的リアクタンス psychological reactance  ブレムらによって提唱されたもので、説得などにより自分の行動の自由が制限されたときに、その自由を回復しようとすること。
    • スーパーエゴ(超自我) super ego  超自我は自我の形成後に、両親のしつけや文化的、社会的価値基準を取り込んで形成される。道徳原則に従い、イドを厳しく管理する。
    • ストループ効果 stroop effect  文字意味と文字色のように同時に目にする二つの情報が干渉しあう現象のこと。例えば、色インクでかかれた色名を呈示し、用いられたインクの色の名称を答えさせると、色名とインクの色が異なる場合に反応時間が遅くなる。
    • ストレス stress  生体に何らかの刺激が加えられたときに生じる生体側のゆがみをいう。この刺激をストレッサーという。ストレスは環境的要因と心理的要因に大別される。
    • スリーパー効果 sleeper effect  信憑性の低い人の説得効果が、時間が経つにつれて上がっていくという現象。説得的コミュニケーションを受けた直後では、送り手の信憑性が高い場合に、受け手の態度変化(説得されること)が大きい。しかし、時間の経過とともに信憑性の高低と説得効果の差は消失し、信憑性の低い送り手の説得効果が増す。
    • 性格 character  情動的・意思的な行動の側面で個人を特徴づける持続的かつ一貫した行動様式。
    • 精神年齢 mental age  知能検査の測定値に基づいて評定された精神発達水準。
    • 精神分析 psychoanalysis  フロイトが創始した心理学理論で、人間の精神生活の理解や行動を、無意識における欲求の原動力となる精神的エネルギー(リビドー)にあるとする。この理論に基づき、自由連想法における連想、夢などを資料にして患者の無意識を意識化することによって神経症を治療しようとする心理療法を精神分析療法という。
    • 性同一性障害 gender identity disorder  生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性に所属しているかをはっきり認知していながら、その反面で、人格的には自分が別の性に属していると確信している状態。
    • 性役割 sex role  その性別に、社会的に期待されている役割のこと。
    • セックス sex  生物学的な性、性別、性差のこと。
    • 早朝覚醒 early morning walking  朝早くに覚醒してしまう状態。睡眠障害の一つの型。
    • 相貌的知覚 physiognomic perception  ウェルナーが提唱したもので、精神発達の未分化な幼児や未開人が外界の事象を捉えるのに自分の感情でもって主観的に知覚すること。