認定心理士[カウンセラーの資格]

◆認定心理士とは
 認定心理士とは日本心理学会が認定する資格で、心理学の専門家として仕事をするために必要な最小限の標準的基礎学力と技能を修得していると認定するものです。


◆認定基準
 日本心理学会より認定心理士の資格を受けようとする者は、下記の条件を満たさなければなりません。
・16才以降少なくとも2年以上日本国に滞在した経験を有する者。
・学校教育法により定められた大学、または大学院における心理学専攻、教育心理学専攻、または心理学関連専攻の学科において、下記に掲げる科目を履修し、必要単位を修得し、卒業または修了した者、および、それと同等以上の学力を有すると認められた者。

「基礎科目」と「選択科目」の「領域」で要請されている単位の内容は次のとおりです。

●基本主題と副次主題
 「基本主題」というのは、「認定心理士」に求められる最も重要な必修的知識または技術の部分です。
 「副次主題」というのは、当該領域の「基本主題」としては認められないが、若干条件を緩くしてこの「領域」に含めて単位を認定する主題のことです。
 各「領域」とも規定の最低4単位(c領域では3単位)のうち少なくとも2単位分は「基本主題」に対応した単位でなければなりませんが、残りの単位は「副次主題」に対応する単位でもよいことになっています。「副次主題」は原則として修得単位数の2分の1が認定の対象になります。


(1)基礎科目
 「基礎科目」に関する単位は、a,b領域それぞれが4単位以上、c領域は3単位以上で合計が12単位以上という規定になっています。

a.心理学概論
●主旨
 心理学を構成する主な領域に関する均衡のとれた基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 心理学概論、教育心理学概論、基礎心理学、一般心理学、心理学中心の行動科学概論・行動科学など。

●副次主題
 心理学史、社会心理学概論、学習心理学概論、人格心理学概論、発達心理学概論、臨床心理学概論など、基礎心理学の下位領域に対する個別的概論などの講義は、単独ではこの「領域」に対する認定単位の基準に達しているとは認められませんが、修得単位数の2分の1だけは認定の対象にできます。


b.心理学研究法
●主旨
 心理学における実証的研究方法の基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 心理学研究法、教育心理学研究法、心理学実験法、実験計画法、心理測定法、心理検査法(人格診断法を含む)、心理統計学、計量心理学、情報処理演習(ただし、心理学実験・調査データ処理に関する講義・実習)など。

●副次主題
 心理統計学でない一般統計学,心理学実験を目的とした情報処理技法,教育評価法など。


c.心理学実験・実習
●主旨
 心理学における実験的研究の基礎を修得する意味で心理学基礎実験・実習の経験をもっているかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 心理学基礎実験、心理学実験、心理学実験実習、心理学実験演習、行動科学基礎実験、人間行動学実験実習、教育心理学実験実習、社会心理学実験実習など。

●副次主題
 理検査法実習、臨床心理学実習、心理学実験を対象としたコンピュ−タ実習など。


(2)選択科目
 「選択科目」に関する単位は,5領域のうち3領域以上でそれぞれが少なくとも4単位以上で,5領域の合計が16単位以上という規定になっています。

d.知覚心理学・学習心理学
●主旨
 知覚心理学または学習心理学の分野に関する基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 知覚心理学、感覚心理学、認知心理学、学習心理学、思考心理学、情報処理心理学、数理心理学、言語心理学、感情心理学、行動分析学、認知科学(心理学的立場による)など。

●副次主題
 色彩心理学、人間工学など。


e.生理心理学・比較心理学
●主旨
 生理心理学または比較心理学の分野に関する基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 生理心理学、比較心理学、動物心理学、比較行動学、精神生理学、神経心理学など。

●副次主題
 神経生理学、行動薬理学、動物生態学、行動生理学など。


f.教育心理学・発達心理学
●主旨
 教育心理学または発達心理学の分野に関する基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 教育心理学、発達心理学、児童心理学、青年心理学、生涯発達心理学、教育評価、教育測定、教科学習心理学、教授心理学、学校心理学、発達臨床心理学、心理学的立場によるこども学や進化心理学など。

●副次主題
 教育工学、学業不振児の心理、教師の心理、親子関係の心理など。


g.臨床心理学・人格心理学
●主旨
 臨床心理学または人格心理学の分野に関する基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目。

●基本主題
 臨床心理学、人格心理学、性格心理学、健康心理学、福祉心理学、異常心理学、精神分析学、自我心理学、心理療法、行動療法、カウンセリング、面接技法、児童臨床心理学、障害者心理学、行動障害論、適応障害論、適応の心理、臨床心理学実習、心理検査実習、犯罪心理学、非行心理学、矯正心理学、教育相談など。

●副次主題
 精神医学、行動医学、心身医学、精神保健学など。


h.社会心理学・産業心理学
●主旨
 社会心理学または産業心理学の分野に関する基礎知識を備えているかどうかを判定するために設けられている項目

●基本主題
 社会心理学、実験社会心理学、集団心理学、グル−プ・ダイナミックス、心理学的人間関係論、対人関係論、対人行動論、対人認知論、コミュニケ−ションの心理学、マスメディアの心理学、家族心理学、コミュニティ心理学、環境心理学、産業心理学、組織心理学、労働心理学、消費者の心理、職業心理学、文化心理学、広告心理学、交通心理学、ビジネス心理学、化粧心理学、被服心理学、社会心理学調査実習など。

●副次主題
 社会学的な社会心理学、心理学的な労働科学など。


(3)その他の科目

i.心理学関連科目,卒業論文・卒業研究
●主旨
 「基礎科目」・「選択科目」である上記aからhの複数の領域にかかわる心理学関連科目および「卒業論文」・「卒業研究」。

●主題
 「卒業論文」・「卒業研究」は心理学関連科目を担当する教員の指導による心理学に関連したテーマであること。認定に必要な単位としては最大4単位までを認めます。
 その他、スポーツ心理学、音楽心理学、造形心理学などの心理学関連科目をこの「領域」の単位として認めます。


◆資格認定団体
 社団法人 日本心理学会
 〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13田村ビル2F
 TEL 03-3814-3953  FAX 03-3814-3954
 http://www.psych.or.jp/